TABOO「KANSAI ROCK SUMMIT’26」アメリカ村FANJ twice公演 ライブレポート

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大阪・ミナミに、雨音と湿った空気が充満していた6月7日。

この日、そんなジメジメとしたムードを吹き飛ばすかのようなイベント、KANSAI ROCK SUMMIT’26が開催された。

高めのステージと柵が印象的なFANJ twice。

2番手として12:15〜出演するバンド・TABOOのライブを見るべく、多くの野良。(=TABOOのファン)たちが集まっていた。

目次

入場〜開演

暗く絶望的なムードの入場SE『劣等令状』が鳴り響く。

鮮烈な赤色の短ラン姿で、不良少年さながらに登場するTABOOのメンバーたち。

野良。が手拍子と熱いメンバーコールで迎えると、ユウマが叫ぶ。

「FANJ twice!

ギャ男の時、先輩のライブを観て、絶対にここに立ちたいと思ったFANJ twice!!」

かつて憧れたステージに、今、立っている。

その眼には嬉しさだけでなく、燃えたぎる闘志が滲んでいた。

1曲目|毒入りチュール

TABOOを象徴する、アグレッシブなこの曲からスタート。

「はじめまして、野良へ。

貴方に言いたい事があります。

嫌いなアイツを消し去れる

そんなチュールに興味ありませんか?」──TABOO『毒入りチュール』より

序盤からお立ち台に登り、攻撃的な歌詞を叩きつけるユウマ。

彼の想いに応えるように、野良。たちは激しい折り畳みヘドバン。

ギター・ナイス☆が奏でるフレーズは歪んで乾いた音で、狂気を演出する。

「今日は暑いのでうちわを持ってきました!」

ユウマが、TABOOメンバー写真を印刷した特製うちわを見せる。

本来この曲では猫用の餌であるCIAOちゅ〜る(チャオチュール)がステージからフロアへ撒かれるのだが、今日はこのうちわが配られる。

意表を突かれ、驚きつつも笑顔になる野良。たち。

ユウマが言い放つ。

「チュール欲しかったらいつでも取りに来い!!」

2曲目|刺ス。

「宴を始めようか!!」

ユウマが合図すると、

「ほらほらかかってこんかい、

それそれ 宴が始まる」──TABOO『刺ス。』より

の歌詞に合わせ、手拍子と、下から上に手を上げていく振り付けが繰り返される。

「バンギャやったらやるでしょ!勝負しようぜ!」

とユウマ。

テンポを極端に速めては遅め、フロアを翻弄していく。

「お前たちの劣等感、そして不条理さに。俺たちが突き刺してやるよ!!」

激しいヘドバンの嵐。

その最中でも、ユウマは後方の観客の挙動すら見逃さない。

「後ろ見えてるつってるやろ!

お前に言っとんじゃお前に!!」

憧れのステージの上でも、決して媚びることはないその姿。

FANL twiceが、高揚感と緊迫感に包まれる。

ドラム・愛麗はその小柄な身体からは想像もできないほど力強いビートで、存在感を放つ。

「いつまで経っても変わらんシーンに、

刺す刺す刺す。」──TABOO『刺ス。』より

鋭く尖ったこの曲の中盤では、リバーブのかかった、どこかノスタルジックなナイス☆のギターソロに耳を奪われた。

「流行り廃りなんて知らんけど、

誰かの心にこの歌を刺ス。」──TABOO『刺ス。』より

アウトロでは、月独がベースを唸らせながら激しいヘドバンを見せつけた。

ユウマが声を荒げる。

「暴れてないやつ全員●すぞ!!」

3曲目|マタタヴィラン

「ニャンニャン僕らマタタヴィラン」──TABOO『マタタヴィラン』より

イントロはツーステップでダンサブルに楽しむこの曲。

「Shut up we’re マタタヴィラン

自重、制限、制約、堅苦しいな」──TABOO『マタタヴィラン』より

サビではしがらみを吹き飛ばすようにタオルを振り回す野良。たち。

間奏では曲調が変わり、月独が妖艶なベースソロを奏でる。

曲が終わると、テープを巻き戻すようなSEが響き渡り、ユウマが宣言する。

「ラスト2曲。

貴方たちの劣等感、全てTABOOが背負います。」

するとFANJ twiceを包み込む轟音。

「──貴方たちの劣等感、背負いました──」

4曲目|ジャパニーズショートヘア

両手で中指を立て、クロスさせる挑発的な振り付け。

「国産種の日の丸育ち、こんな僕の劣等感を

わずか207秒間だけ素敵な貴方に聞いて欲しいな」──TABOO『ジャパニーズショートヘア』より

頭を振りながらギターを掻き鳴らすナイス☆。

「ずっと好きだった貴方を

嫌いになりたくなかったのにどうして」──TABOO『ジャパニーズショートヘア』より

皮肉調の歌詞から一転、サビではキャッチーなメロディにのせて切ない想いをユウマが歌い上げる。

その瞳には一人一人の観客を映し、まるで訴えかけるかのよう。

間奏では月独がベースを高く掲げ、ネックに唇を寄せて微笑む。

そしていよいよライブは終盤へ。

ユウマがフロアを見渡し叫ぶ。

「ラスト、やれるか!!」

ラスト|ヒューマンコンプレックス

イントロから野良。たちの嵐のような拳ヘドバン。

盛り上がり最高潮のフロアで、ナイス☆のうねるギターリフがさらにアクセルをかける。

「無価値な僕の命に値札

意志薄弱な君の声は届かずに塵となる」──TABOO『ヒューマンコンプレックス』より

静かな怒りを帯びているかのような、重厚かつ疾走感あふれるフレーズを愛麗が叩き込む。

「人を信じる事ができたなら、

僕は自分を愛せたんだ」──TABOO『ヒューマンコンプレックス』より

音源よりもさらに力強くバンドサウンドが響き、TABOOの真骨頂を見せつける。

「いっそここで俺を●せ!!」

ユウマの叫びが空気を切り裂く。

「この選択が報われなくても、確かな君の為に歌うよ

認めてくれない世界の中で、

僕が抱える劣等感を」──TABOO『ヒューマンコンプレックス』より

アウトロではシャウトで感情を爆発させる。

「TABOOでした!ありがとうございました」

暗く、激しく、そして熱い5曲。

FANJ twiceに居た観客の心に刻みつけ、拍手に包まれながらTABOOのステージは幕を閉じた。

まとめ

憧れだったというFANJ twiceのステージに堂々と立ち、その確かな実力と熱い想いで、観客たちの目と耳を奪ったTABOO。

2026年6月22日には、渋谷チェルシーホテルにて2.5周年記念単独集会『劣等生』を開催するという。

常に進化し続ける彼らが、果たして次はどんな姿を見せ、どんな音を聴かせてくれるのか。

「劣等感」を抱えるすべての人に、ぜひ目撃してほしい。

レポート:ヴィジュアル系百科 編集長 太田翔子

TABOO

公式サイト:https://taboo.ryzm.jp/

Instagram:@ taboo_official2222

X:@TABOO_JP_

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この記事を書いた人

関西在住。大学では法哲学を専攻し、「ヴィジュアル系における自由と規律」をテーマに研究。音楽を通じた表現と社会的規範の関係性に関心を持ち、ヴィジュアル系という文化現象を美学・社会構造・言語の観点から読み解いてきた。現在はメディア運営者・ライターとして、執筆を通じてバンドの世界観を言語化し、ヴィジュアル系の魅力を広く伝える活動をしている。

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