ヤミテラギャ増殖計画ワンマン「大洗脳集会 大阪編」心斎橋CLAPPER公演 ライブレポート

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2026年7月16日。

大阪ミナミ・心斎橋CLAPPERでこの日、ヤミテラギャ増殖計画ワンマン「大洗脳集会 大阪編」が開催された。

会場に足を踏み入れると、頭上にはまさに「闇を照らす」ように回る銀色のミラーボール。

この日の公演はなんと無料招待チケットが用意されていることもあり、フロアは開場後ほどなくしてバンギャルでいっぱいに。

普段の公演とは少し違った高揚感と熱気に包まれながら、観客たちは始まりの刻を待っていた。

目次

入場〜開演

暗転すると、すぐさま手拍子とメンバーコールが響き渡る。

ダンサブルでダークな入場SEと共に登場する、ヤミテラメンバーたち。

ボーカル・RiNaが始まりを告げる。

「始めようぜ大阪!

ヤミテラですよろしくお願いします!」

1曲目|夕闇

「長いものに巻かれて

自分 成り下がれば

一生社畜 お勤め南無南無」──ヤミテラ『夕闇』より

やや落ち着いたトーンで、一言一言を丁寧に歌い上げるRiNa。

「夕闇を照らすまで

あなたの孤独の音は止めないで」──ヤミテラ『夕闇』より

上手ギター・ShuKaは、クールな表情でフロアを見渡す。

そのギターの音色もまたひんやりとした輝きを放ち、熱いサウンドをきりりと引き締める。

間奏ではフロア全体が赤い照明に照らされ、フロアからは拳と声が上がる。

「夕闇が滲む空

見上げてあの日の

自分に問い掛ける」──ヤミテラ『夕闇』より

ボーカルソロでは、RiNaに咲くヤミテラギャたち。

ベース・湊叶は歌詞に合わせ、表情豊かにストーリー性のある音を奏でる。

2曲目|玉砕メーデー

「かかってこい!!」

力強いRiNaの煽りと共に、ヤミテラギャたちは上手へ下手へとモッシュ。

「号令を今届けろ

躁段々広がる能天気」──ヤミテラ『玉砕メーデー』より

気迫のある、力強い歌声で届けるRiNa。

フロアでは激しいヘドバンが嵐のように巻き起こる。

そうしている間にも観客たちがどんどんと増えていき、CLAPPERは超満員に。

曲終わり、RiNaが呼びかける。

「楽しもうぜ大阪!

頭振れますか!?

全力でかかってこいよCLAPPER!!」

3曲目|PARADOX

RiNaの声に応え、イントロから激しく頭を振るヤミテラギャたち。

「抗えば無限の闇

崩れ去る 理想もろともに」──ヤミテラ『PARADOX』より

サビでRiNaがジャンプをして見せると、初めて参戦したと思しき観客たちも、ビートに合わせて飛び跳ねた。

前方に身を乗り出し、ベースを掻き鳴らす湊叶。

「この毒が廻る頃に

この意味に気づくだろう」──ヤミテラ『PARADOX』より

ShuKaの奏でる儚く繊細な音、そして下手ギター・蘭樹の轟かせる太く厚みのある音。

ギターふたりのアンサンブルが、深い闇のように濃密な音を作り出す。

熱気に満ちたCLAPPERで、RiNaが再び口を開いた。

「大阪、思いっきり楽しもうぜ!いいか!

今日、急遽サポートしてくれることになった、キラ!」

と、本日のサポートドラム・キラを紹介。

「せっかくライブハウスに来てくれるんだったら、

今日来てよかったと思える夜を一緒に作りたいと思ってるんで!」

4曲目|くだらね世界

イントロから、唸りを上げる湊叶のベースで沸くフロア。

「踊れよ!」

RiNaが煽ると、ヤミテラギャたちの暴れっぷりは一層激しさを増す。

「NA NA NA

涙が出た

NA NA NA

まだ終われない」──ヤミテラ『くだらね世界』より

間奏では、

「さあ!モッシュするよ!」

と初心者の観客たちに対しても優しく誘導し、後方まで波打つようにモッシュが起こる。

最後は折りたたみからのヘドバン。

曲が終わると、暗転した会場では「歌がいい!」「ギターもいい!」と、初めて観たヤミテラの演奏力の高さに驚き、口々に感想を言い合う様子も見られた。

MC

「ヤミテラです、よろしくお願いします!」

再びRiNaが話し始めると、拍手が起こる。

「初めて来てくれたって人ー?」

問いかけると、恐る恐る手を上げる初めての観客たち。

「上げづらいよな(笑)

ヴィジュアル系って振りとかわかんないと思うけど、

安心してください。楽しませるんで!」

優しく、心強い言葉を投げかけた。

「改めて紹介します。

サポートドラム、キラ様です!」

助っ人として力強いドラムでこの日のライブを支えているキラに、大きな拍手が起こる。

「7月13日からサポートしてくれることになったんだけど、

キラ様のギャから『キラ様をステージに上げてくれてありがとうございます!』

なんて言われて。

ちょっと泣きそうになっちゃったよ!」

と、キラとの再会を喜ぶファンからのメッセージを紹介し、会場は温かい空気に包まれる。

「次の曲は、サビで叫んでほしい。

『調教してください』…やばくない?」

次曲では恒例となっている、過激な声出しを指南。

少し戸惑いながらも、どこかワクワクした様子の観客たちであった。

5曲目|調教カルティズム

「誰か私を早く連れ出して

賞味期限が切れそうな生命線」──ヤミテラ『調教カルティズム』より

少し歪んだギターの音が、切なげに響く。

そしてドラマチックなベースラインが、歌詞のストーリーをまざまざと想起させる。

「調教してください!」

の台詞が、RiNaの呼びかけどおりCLAPPERに響き渡る。

間奏では蘭樹が華麗なギターソロを披露。

美しくも退廃的で、危険な世界観を存分に表現した。

6曲目|#V系カレシ

イントロで猛烈なヘドバンが巻き起こるフロア。

RiNaはマイクスタンドを担ぎ、その様子を見据える。

「-SPARK-

狩り取るぞ その首

制裁」──ヤミテラ『調教カルティズム』より

ヤミテラ屈指の暴れ曲で、熱狂の渦となるCLAPPER。

先ほどまでの艶やかな歌声とは裏腹に、強烈なシャウトをRiNaは響かせる。

終盤、ShuKaは荒々しく鋭いギターソロで魅了。

激しさはどんどん増していき、止まるところを知らない。

7曲目|CLOWN

「円滑に回る時計の針に気が狂いそうだよ

求める程に離れてく

距離が埋められない」──ヤミテラ『CLOWN』より

見え隠れする湊叶のベースの音は、まさにジレンマを表現しているかのよう。

間奏ではヤミテラギャたちが力強く拳と声を上げる。

「心が壊れても 声が出せなくても

哀しみのCLOWN

この歌 君に届け」──ヤミテラ『CLOWN』より

そっと目を閉じ、一言一言を噛み締めるように歌うRiNa。

アウトロでは蘭樹の煽りに応え、一段と勢いよくヤミテラギャたちは拳を振り上げた。

曲を終えると、RiNaが話し始める。

「どうもありがとう。

俺ら、ヤミテラって名前だけ見たら、暴れ曲ばかりやってそうだけど、

歌物も大事にしてる。

だからワンマンに持ってきました。

聴いてください、『雪ニ散ル桜』」

8曲目|雪ニ散ル桜

冬の空のような、青白い灯りがCLAPPERを照らす。

「君の声が頭から離れないよ

ずっとそばにいて」──ヤミテラ『雪ニ散ル桜』より

今にも泣き出しそうな切ない歌声で歌い上げるRiNa。

懐かしさと、拭えない別れの哀しさを巧みに表現。

「桜咲く 雪解けの春

思い出だけは雪に溶けないで」──ヤミテラ『雪ニ散ル桜』より

「桜」という言葉をRiNaが口にした瞬間、麗らかな春の日差しのような暖色系の灯りが優しく差し込み、楽曲の世界に一層引き込まれる。

MC

「ありがとう大阪。楽しんでますか!」

RiNaの問いかけに、フロアから大きな歓声が上がる。

「先日、『関東制圧』終えたばっかなんですけど。

…『関西制圧』やっちゃいます!」

と、関西の全府県を周るイベントの開催が知らされ、会場は大きな拍手に包まれた。

そしてヤミテラメンバーたちの話題は「関西ってどこかわかる?言える?」というちょっとしたクイズに。

「三重?」

と、早速不正解を出してしまうRiNa。

一方の蘭樹も

「…島根?」

と、やはり二府四県のどれでもない県を挙げてしまい、フロアからは悲鳴混じりの笑いが起こる。

最終的には、なんとかメンバー全員で関西の全ての府県を思い出し、安心する関西のヤミテラギャたちであった。

そしてRiNaから嬉しい呼びかけが。

「次、『前線敬礼歌』って曲をやるんですけど。

楽しい雰囲気を持って帰ってほしいんで、撮影OKです!」

驚きつつも、ワクワクした様子で観客たちそれぞれがスマホを取り出す。

「それでは右手を上げて!

敬礼ーーーーーー!!」

9曲目|前線敬礼歌

イントロではヤミテラギャたちと共に、弦楽器隊3人もヘドバン。

「SNSポエム拡散(笑)

どの面さげて歌ってんだ」──ヤミテラ『前線敬礼歌』より

挑発的な歌詞と呼応するように、ステージから前方に乗り出すメンバーたち。

フロアではスマホで撮影をしながらも楽しげなモッシュが巻き起こり、RiNaも思わず笑顔に。

曲が終わると、RiNaが次曲について話す。

「次の曲『仇花』は、

キラ様が“ヤミテラの自己紹介ソング”って言ってて。

そうなんだ!って(笑)。

確かに、各メンバー紹介する箇所あるけど!」

独特だがある意味的を得ているキラの感性に感心してか、黙りこくってしまうヤミテラギャたち。

「え、お葬式?

ちょっと俺優しくしすぎ?

…56すぞクソガキ!!」

突然鬼畜モードになったRiNaの叫びと共に、ライブはクライマックスへ。

10曲目|仇花

「時計の針は止まり 無意味な夜を越え

目蓋の裏過ぎるはあの日見せた涙」──ヤミテラ『仇花』より

優雅なように聴こえる曲調でも、疾走感のあるキラのドラムが光る。

ステージ上を縦横無尽に駆け、ヤミテラメンバーたちそれぞれが個性あふれるステージングで魅せる。

まさに自己紹介ソングというべき、ダイナミックなパフォーマンスを見せつけたところで、RiNaが煽る。

「手を上げろ!かかってこいよ、いいか!

悪の祭典を始めましょう!」

11曲目|悪の祭典

一斉にジャンプするCLAPPERの観客たち。

「我崇めし外道のカリスマ様

ほざいてろゴミ ネットの皆々様」──ヤミテラ『悪の祭典』より

勢いよく引っ張る拳は、前方のヤミテラギャたちだけでなく、後方の観客たちにも伝染。

CLAPPERは一体感に包まれる。

「悪の音色振り撒いた

轟音の祭典」──ヤミテラ『悪の祭典』より

上手へ下手へと移動し、フロアを見渡しながら歌うRiNa。

「跳べ、後ろ!

お前だお前!」

と、時に後ろの観客たちも煽り、攻撃的な一面を見せた。

12曲目|わっしょい!! 天界道中記

「サンキュー大阪!

たくさんいい曲作って、たくさん来るから。

また会いましょう!」

RiNaの言葉と共に、この日最後に披露されたのは、『わっしょい!! 天界道中記』。

ミラーボールがギラギラと輝き、お祭りムード全開のままライブは終盤へ。

思わず体が揺れてしまうようなビート。

CLAPPER中の観客たちが、元気よく拳と声を上げる。

「大阪、また遊んでくれよ!

今日はどうもありがとうございました!」

RiNaが最後に大きな声で感謝の言葉を告げると、大きな拍手とメンバーコールが会場を満たす。

「無事に大阪でライブできました。

全ては応援してくれるあなたのおかげだと思ってるんで!

ありがとうございました!!」

まとめ

ヤミテラというバンドの魅力を、初めて足を運んだ観客にも強烈に刻みつけた「大洗脳集会 大阪編」。

「振りが分からなくても安心してください。楽しませるんで!」

というRiNaの優しい語りかけもあり、誰もが自然とライブの熱狂へ溶け込める空間となった。

そして「関東制圧」に続く新たな挑戦としてこの秋、ワンマンツアー「関西制圧」が開催される。

関西各地を巡るライブを経て、ヤミテラがどのような景色を描き、どれだけ多くの新たな”ヤミテラギャ”を増やしていくのか。

彼らの躍進に、今後も注目せずにはいられない。

レポート:ヴィジュアル系百科 編集長 太田翔子

ヤミテラ

公式サイト:https://yamitera.net

Instagram:@yamitera_

X:@yamitera_

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この記事を書いた人

関西在住。大学では法哲学を専攻し、「ヴィジュアル系における自由と規律」をテーマに研究。音楽を通じた表現と社会的規範の関係性に関心を持ち、ヴィジュアル系という文化現象を美学・社会構造・言語の観点から読み解いてきた。現在はメディア運営者・ライターとして、執筆を通じてバンドの世界観を言語化し、ヴィジュアル系の魅力を広く伝える活動をしている。

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