
すっかり夏真っ只中となった、2026年7月28日。
雷雨に見舞われた関西地方であったが、夕暮れ時になると少し天気も落ち着いてきた。
そんな大阪・心斎橋CLAPPERに今宵集まったのは「マネキン」たち。

DLESS 2nd ONEMAN LIVE「THE BEAUTIFUL TERRITORY」がこの日、開催された。
会場に入ると、ドラム・-KouKi-の誕生日を記念した祝い花が。

フロアでは、DLESSのタオルやTシャツを身につけた大勢のマネキンたちが、開演を心待ちにしていた。
入場〜開演
暗闇の中、入場SEの重低音がCLAPPERに鳴り響き、現れるDLESSメンバーたち。
ボーカル・イヴが叫ぶ。
「さあ、始めようか!!」
1曲目|Crimson Bride
イントロから勢いよくジャンプするマネキンたち。
「やろうかCLAPPER!!」
イヴが煽ると、フロアに拳ヘドバンの嵐が巻き起こる。
「赦されぬ2人の
永遠を抱く声」──DLESS『Crimson Bride』より
デスボイス、そして澄んだ歌声を巧みに使いこなすイヴ。
「重ね合わせた手のひら
ただ握りしめ離さない
たとえ朽ち果てようとも」──DLESS『Crimson Bride』より
楽しげにジャンプするマネキンたちを眺め、頷くような仕草を見せるベース・綾。
ギター・沁も歌詞を口ずさむ。
出だしからその凄まじい勢いを見せつけ、イヴが観客たちへ言葉を放つ。
「待たせたなCLAPPER!
俺たちがDLESSだ!
めちゃくちゃにする準備は出来てんのか?
──じゃあひとつになってかかってこいよ!!」
2曲目|粛清ノ祭壇
「頭いくぞCLAPPER!!」
イヴに煽られ、激しいヘドバンで応えるマネキン。
重厚かつ疾走感のある-KouKi-のドラムが、CLAPPERを揺らす。
狂気すら感じさせる嵐のような展開から、サビでは一気にメロディアスに。
そして間奏では、再び重く激しいサウンドが襲いかかり、マネキンたちの折り畳みヘドバンでフロアは熱気に満ちた。
3曲目|消えた純情
息つく暇もなく次の曲へ。
「もっと!!」
イヴの声に応え、マネキンたちの上げる拳と声は、どんどん大きくなる。
「底のない闇落ちてゆく
私は今どこに向かえばいいの?」──DLESS『消えた純情』より
体を揺らし、グルーヴを感じながらベースを奏でる綾。
「恋人繋ぎをした手も
「愛してる。」の言葉も
私にとっては全部輝いていた」──DLESS『消えた純情』より
切なげに歌い上げるイヴに、マネキンたちが咲く。
早くもCLAPPERは一体感に包まれていた。
MC
「DLESSです。
2nd ONEMAN LIVE『THE BEAUTIFUL TERRITORY』にお集まりいただき、ありがとうございます」
イヴが口を開く。
「もしかしたら、初めて観に来てくれた人もいるかもしれない。
俺らに全部委ねてくれたら、最高に楽しませて帰らせるんで。
よろしく!
いつも来てくれてる人は…めちゃくちゃにしてくれていいから!
大体のことは、俺が責任持つんで(笑)」
イヴからの頼もしい発言に、メンバーからもマネキンからも、笑みが溢れる。
「さあ、狂うように暴れていけよCLAPPER!!」
4曲目|Dysautonomia
「Syupid Beast, that’s you」──DLESS『Dysautonomia』より
マイクを頭に強く打ち付け、過激なパフォーマンスを見せるイヴ。
その姿に焚き付けられ、一層激しく頭を振るフロア。
沁の歪んだギターの音色が邪悪に空間を彩り、-KouKi-の力強いキックは心臓を抉るかのようだ。
5曲目|VILLAIN
「後ろへモッシュでいこうぜCLAPPER!」
後ろへ前へ、フロアが波打つようにモッシュで暴れ狂う。
「Hey, what are you looking down on me for?」──DLESS『VILLAIN』より
マネキンたちはジャンプしながら手拍子。
フロアが高揚感に満ちていく。
沁はイヴと肩を組み、体を寄せて悪戯っぽい笑みを浮かべる。
「正しさなんて
誰が決めんだ
善も悪も塗り潰していく」──DLESS『VILLAIN』より
タオルを振り回し、休む間もなく折り畳みヘドバンへ。
「OK!聴かせてみろ!!」
イヴが叫ぶと、前方のマネキンたちだけでなく、後方の観客も拳と声を上げる。
6曲目|罪と罰
切なげなバラードのような導入。
そして、静寂を切り裂く激しいサウンド。
「やり直すことができたとしても
離れる勇気も覚悟も持てないんだ」──DLESS『罪と罰』より
荒々しさの中、沁の奏でるギターがストーリーを紡ぐ。
-KouKi-は頭を振りながらビートを刻み、魂を込めた一打一打を叩きつける。
「仲直りにくれた花も枯れて
次喧嘩した時にあなたが壊した」──DLESS『罪と罰』より
マネキンたちの指先がひらひらと美しく舞い、イヴは泣き出しそうな声で歌い上げた。
7曲目|DIVERGENCE
心音のような緊張感のあるSEが、重く響く。
「ふと目覚め広がった
景色を見つめ
光のないこの瞳 静かに鈍色染めた」──DLESS『DIVERGENCE』より
マネキンたちは、じっとステージを見つめて聴き入る。
熱がこもった-KouKi-のドラムが、心臓の鼓動のごとく打ち鳴らされる。
落ち着いたテンポのナンバーでもその重厚感は損なわれることがない。
4人の息のあったプレイに、会場中が引き込まれた。
8曲目|劇薬
バラード調の前曲から一転、目の覚めるような導入。
疾走感あるバンドサウンドが容赦なく襲いかかる。
「薄れゆく意識の中 ただ君視つめて」──DLESS『劇薬』より
赤色の照明に彩られた空間で、手扇子が踊る。
歪んだ愛をそのまま音にしたような、鋭いサウンド。
沁がお立ち台に登りギターソロを披露すると、マネキンたちは華麗に咲いた。
MC
音が止むと、再び激しいメンバーコールで満たされるCLAPPER。
「本当にアツい熱量をいただいて、ありがとうございます。」
とイヴ。
そして沁も、
「DLESS 2nd ONEMAN LIVE「THE BEAUTIFUL TERRITORY」来ていただいてありがとうございます。
今日はドラムの-KouKi-の生誕祭も兼ねてるんで!」
と感謝を述べた。
促された-KouKi-が話し始める。
「まずはご来場ありがとうございます。
ホールにお花があって…うるっときましたけど。
DLESSのワンマン2回目で、思うことあるんですよ。
皆さんにとって、DLESSに通ってること。
メンバーにとって、一緒にバンドやってること。
人生において、選択ミスやったって思わせないように、
これからやっていきます。」
覚悟と決心の滲む言葉に、フロアからは拍手が起こった。
そして、イヴが再び口を開く。
「結構みんな暴れてくれて、100%!
でも今日という今日は、120%暴れてもらうからな!!」
9曲目|THE RABBLE
「CLAPPER、かかってこい!!」
イヴの気迫にも負けない、マネキンたちの勢いあるヘドバンが、CLAPPERに嵐を巻き起こす。
「I will stand.静かに
掲げた理想 しがみつき足掻いた」──DLESS『THE RABBLE』より
ダークなムード、そしてキャッチーなメロディ。
間奏では楽曲のストーリーを描くかのごとく、叙情的な綾のベースワークが際立つ。
10曲目|Vanity Sign
マネキンたちの高速折り畳みヘドバンの勢いは、未だ衰えない。
「さあ、メチャクチャにしようぜCLAPPER!!」
イヴがそう叫ぶと、さらに熱気を増していくフロア。
綾は暴れるマネキンたちに視線をやりながら、自身も全身でビートを刻む。
「Since when did I bevome like this?」──DLESS『Vanity Sign』より
-KouKi-のキックが、重く鋭くCLAPPERを貫く。
鮮やかでありながらもタイトな、沁のギターソロが楽曲を引き締める。
11曲目|Envy
会場中が拳と声を上げ、一体感に包まれる。
「嘘だらけその優しささえ
受け入れ阿吽と眠る」──DLESS『Envy』より
沁が下手へ、綾が上手へと入れ替わってそれぞれのプレイを見せつけ、フロアを沸かせた。
イヴが力を込めて雄叫びを上げる。
「さあ、CLAPPER、ラストだ!!」
ラスト|SM-Sadistic Melody-
上手へ下手へとモッシュするマネキンたち。
「求めて 求めて絡みついて
離れない君と僕」──DLESS『SM-Sadistic Melody-』より
力を振り絞り、猛烈なヘドバン。
「さあ、前から後ろまで、全員で上手へモッシュだ!」
イヴの言葉通り、観客たちがひとつになりモッシュが巻き起こる。
最後にはマネキンたちがこの日一番激しく頭を振る、圧巻の光景。
熱狂に包まれたまま、本編は幕を下ろした。
アンコールMC
アンコールの熱い声に応え、再び登場したDLESSメンバーたち。
「今日は来ていただいてありがとうございます!」
沁が改めて感謝を伝える。
「楽しかった?」
との問いかけに、
「楽しかったー!」
と元気よく答えるマネキンたち。
「よかったよかった!」
と沁は嬉しそうに微笑む。
ここで綾から重要なお知らせが。
「重大発表します!
…今年の10月1日に、DLESS初めてのミニアルバムを出します!」
フロアから大きな歓声が上がる。
「もう1個発表あります。
10月9日から、アルバム『NUMB』リリースツアーもやります!!」
さらに歓喜の声を上げるマネキンたち。
DLESSの新たな挑戦に、温かい拍手が起こった。
そしてイヴも、今日という日を振り返り話す。
「2回目のワンマンで、これだけ人が来てくれるのは、
素晴らしいことやと思います。
ここにいる人は、全員マネキンやと思っていいよね!」
「はい!!」と、男性客も力強い返事。
頷き、イヴが告げる。
「これからしっかりついてきてください!!」
アンコール1曲目|ERODE
アンコール1曲目はなんと新曲。
「さあ、頭でいこうぜCLAPPER!」
イヴが促すと、再びマネキンたちのヘドバンがCLAPPERの熱を上げていく。
この日初めて披露される曲にもかかわらず、キメ、折り畳みなど、音を感じて暴れ楽しむマネキンたち。
間奏では激しく頭を回すイヴにいざなわれ、回転ヘドバン。
深くリバーブのかかった沁のギターの音色が、CLAPPERを異空間に変えていく。
そしてイヴが叫ぶ。
「さあ、CLAPPER、ラストだ!
全員手上げろ!」
アンコール2曲目|僕等は愛に捕らわれている
別れを惜しむかのような、ノスタルジックなサウンド。
イヴは渾身のシャウトを響かせる。
CLAPPER中で手扇子が舞う。
「もっとだ!!」
切ないサウンド、そして交錯する拳と雄叫び。
まさに色とりどりのドレスを纏うかのような空間を、DLESSとマネキンたちが創り上げた。
Wアンコール|SM-Sadistic Melody-
熱いコールに呼び戻され、再びステージに登場するDLESSメンバーたち。
「暴れ足りへんみたいやな、CLAPPER!!」
再び波打つようなモッシュが起こる。
「綺麗なままの君が気に入らない
そんな妄想偽装 匂わせて近づく」──DLESS『SM-Sadistic Melody-』より
前方へ身を乗り出して奏でる、沁と綾。
歪んだギターの音が狂った愛を表現し、重厚なベースはモッシュを扇動していく。
そして、振り絞るかのような-KouKi-の爆発力あるドラミング。
各々が全てを出し切り、DLESS 2nd ONEMAN LIVE「THE BEAUTIFUL TERRITORY」は幕を閉じた。
まとめ
2度目のワンマンライブを、見事に成功させたDLESS。
ヘドバン、折り畳み、拳が入り乱れる激しいライブを終えたメンバーたち、そしてマネキンたちの表情は、どこか清々しかった。
10月1日、DLESSの新たな音が轟くことになる。

ニューアルバム『NUMB』、そして10月9日から始まるリリースツアー。
果たして、DLESSはどのような姿を見せてくれるのか。
ぜひライブハウスで彼らの音を浴び、そして全身で暴れながら、感じてみてほしい。
レポート:ヴィジュアル系百科 編集長 太田翔子

