猫をモチーフにしたおすすめヴィジュアル系楽曲10選!

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ヴィジュアル系シーンには、猫というモチーフがたびたび登場する。

かわいらしさだけでなく、妖艶さや孤独、神秘、時に呪いや反逆の象徴として描かれ、楽曲や世界観に多彩な表情を与えてきた。

本記事では、猫をテーマにしたヴィジュアル系楽曲を、タイトルや歌詞、演出、物語性などの観点から厳選して紹介する。

目次

かわいさと切なさが同居する猫ソング

猫は愛らしい存在である一方、その小さな背中にはどこか寂しさや儚さを感じさせる。

ここでは、そんな猫のもつ二面性を表現した楽曲を集めた。

恋や別れを猫の視点で描いたもの、あるいは猫という存在を借りて人間の孤独を綴ったものなど、優しさと切なさが同居する楽曲たちを紹介する。


イロクイ。「猫のレインブーツ」

童話「長靴をはいた猫」を思わせるタイトルのとおり、小さな猫の視点から語られる物語曲。

僕は猫だから君の背丈も無いから 長靴を履いてみたんだ

という歌詞が印象的で、背伸びして想いを伝えようとする健気さが胸を打つ。

雨の日の情景と重なる切ないメロディが、猫の小さな心情に寄り添っている。

メガマソ「涙猫」

2006年にリリースされた、メガマソの1stミニアルバムの表題曲で、作詞・作曲は涼平。

彼が15歳の頃に書き上げていたというこの楽曲は、夢見がちな感性と、言葉遊びを交えた独自の表現でメガマソの原点を象徴する存在となった。

猫の姿を借りて描かれる孤独や渇望、そしてそっと見守ることしかできない無力さが滲み出ており、メガマソらしい繊細な世界観が息づく楽曲だ。


シェルミィ「黒猫」

飼い主に見放された野良猫の視点で綴られる、シェルミィらしい哀愁を帯びた一曲。

私は黒猫、名も無い野良猫

という歌詞に表れる強がりと寂しさが心を刺す。

温かい居場所を捨てて自由を選んだものの、寒さに震える孤独がにじむ。

人間社会に重ねた皮肉と哀感が同居する、レトロな雰囲気を帯びた楽曲だ。


RAYMEI「黒猫フィロフォビア」

黒猫とフィロフォビア(=恋愛恐怖症)という言葉を組み合わせたタイトルが示すように、恋に踏み出せない臆病さを黒猫に重ねて描いている。

不安と欲望が交錯するようなサウンドが、心の迷いと緊張感を際立たせる。

若手バンドならではの鋭さと感性が光る1曲。

妖艶で魅惑的な猫ソング

黒猫は古来より不吉や魔性の象徴とされ、ときに妖艶で謎めいた存在として描かれてきた。

ヴィジュアル系においても、黒猫は美しくも危うい女性像や、人を惑わすファム・ファタールのイメージと結びつきやすい。

ここでは、そうした猫の魅力をテーマにした楽曲を取り上げる。

Acid Black Cherry「黒猫 ~Adult Black Cat~」

艶やかなシャッフルビートに乗せて、しなやかで狡猾な女性像を黒猫に重ねた一曲。

紅いドレスのような官能性と、気まぐれな行動の裏に見え隠れする毒。

歌詞には策略と誘惑が交錯し、妖しい魅力が全編に漂う。

デビュー曲『SPELL MAGIC』などとつながる世界観の一端でもある。

ダウト「泥棒猫」

恋人を奪い去る“泥棒猫”という日本の俗語をベースに、猫の妖艶さを全面に押し出した楽曲。

わたしは泥棒猫 華麗に奪い去るわ

紅い糸はほどいてあげる

と妖しく歌い上げており、宿命の赤い糸さえ断ち切って獲物を横取りするキャラクターが表現されている。

和製ゴシックなビジュアルと相まって、鮮烈な印象を残す一曲だ。

毒気のあるアングラな猫ソング

ヴィジュアル系の闇には、かわいらしい猫とは対極の、怒りや呪い、変化と毒を孕んだ猫たちが潜んでいる。

ここで紹介するのは、野良猫や化け猫を通して、アングラな空気感や内面の衝動を激しく描き出した楽曲たちだ。

TABOO「アングリーキャット」

野良猫をコンセプトにした新進バンド、TABOOのデビュー作。

「怒り狂え、死に損ないの野良猫達。」という強烈なキャッチコピーが示す通り、社会に居場所を見いだせない存在としての野良猫たちの怒りを全面に描き出している。

サウンド・歌詞・ヴィジュアルすべてが荒々しさに満ち、鋭くも哀しげな反骨のメッセージが響く。

黑猫「化猫」

2024年、黑猫が展開した3ヶ月連続デジタルリリース企画の第2弾にあたる一曲。

歌謡曲的なメロディラインと、うねるギターリフが印象的で、まさにこの世のものではない怪異「化猫」を思わせるような妖しさを帯びている。

黑猫ならではのアングラ感が前面に押し出された構成となっており、サブカル的な感性と退廃的なムードが融合した一作だ。

ユーモア溢れる遊び心たっぷりの猫ソング

猫という存在は、時にシリアスな象徴でありながら、その気まぐれさや愛らしさからユーモアの題材としても親しまれてきた。

ヴィジュアル系においても例外ではなく、猫を題材にしたコミカルで風変わりな楽曲は、バンドの遊び心やパフォーマンスの幅を示す好例となっている。

Gackt「U+K」

2000年発表のソロ楽曲で、Gacktが愛猫への想いを込めたともされるポップチューン。

イントロには猫の鳴き声が収録され、ライブでは猫の着ぐるみでのダンスパフォーマンスが恒例となるなど、ファンの間では“猫ソング”の代表格として親しまれている。

可愛らしさとGacktらしい演出力が融合した、長年愛される一曲。

ヴィドール「黒猫」

おとぎ話のような世界観で、黒猫の僕と白猫の君の恋を描いた一曲。

可愛らしさと切なさが同居した歌詞とメルヘン調のMVが特徴で、猫たちが主人公となる幻想物語が展開される。

猫好きにもファンタジー好きにも刺さる、ヴィジュアル系らしいラブソング。

まとめ|猫というモチーフが引き出すヴィジュアル系の多面性

猫は、ただ可愛いだけの存在ではない。

孤高で、妖しく、時に哀しく、そしてとびきり気まぐれだ。

ヴィジュアル系というジャンルにおいて、猫はその多面性ゆえに極めて相性の良いモチーフであり、アーティストたちはそれぞれの視点で猫を描き出してきた。

本記事で紹介した楽曲は、いずれも“猫”を通してアーティストの個性と美意識が感じられるものばかりだ。

歌詞に耳を傾け、MVの細部に目を凝らし、音の隙間に現れる猫の気配を感じ取ってほしい。

そしてこれからも、ヴィジュアル系のどこかに猫の足音が忍び寄る瞬間を楽しみに待ちたい。

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この記事を書いた人

関西在住。大学では法哲学を専攻し、「ヴィジュアル系における自由と規律」をテーマに研究。音楽を通じた表現と社会的規範の関係性に関心を持ち、ヴィジュアル系という文化現象を美学・社会構造・言語の観点から読み解いてきた。現在はメディア運営者・ライターとして、執筆を通じてバンドの世界観を言語化し、ヴィジュアル系の魅力を広く伝える活動をしている。

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