私がヴィジュアル系にハマったきっかけ|ヴィジュアル系百科編集長

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皆さんは、どのようにしてヴィジュアル系にハマっただろうか。

友達や家族に勧められて、たまたまテレビで目にして、あるいはSNSやTikTokで流れてきた映像がきっかけだった、という人もいるかもしれない。

私自身の場合、いきなりヴィジュアル系に辿り着いたわけではなかった。

この記事では、ヴィジュアル系百科編集長が、どのような経緯でヴィジュアル系にハマっていったのかを振り返っていく。

目次

2006年|ALI PROJECTにハマっていた

2006年頃ハマっていたアーティストのひとつが、ALI PROJECT だった。

ALI PROJECTの楽曲は、クラシカルな旋律を軸に、ゴシックや幻想文学を思わせる世界観が貫かれている。

当時は音楽ジャンルを強く意識して聴いていたわけではないが、明るい曲よりも暗い曲、綺麗なものよりもどこかグロテスクさを感じさせるものに惹かれていた。

2007年①|KERAとアルゴンキンに憧れる

2007年頃になると、音楽と並んで関心を持つようになったのが、ゴシックやパンク系の要素を扱うファッション文化だった。

その入口になったのが、ファッション誌 KERAである。

KERAの誌面には、ゴシック、パンク、ロリータ、ヴィジュアル系といったスタイルが混在している点が、当時は新鮮だった。

中でも強く惹かれていたブランドがALGONQUINSだ。

当時中学生でアルバイトもできないため、実際に身に着けるにはハードルが高かったが、誌面を眺めているだけでも十分に刺激があった。

2007年②|アンティック-珈琲店-を知る

2007年頃、KERAの紙面で目にして印象に残った存在がアンティック-珈琲店-だった。

中でも強く印象に残っていたのが、ギタリストであった坊の存在だ。

「女の子のような服装や髪型をしている男性がいること」自体が新鮮で、ここでヴィジュアル系というものの存在を知ることになる。

一方で、同年に坊はアンカフェを脱退し、その後ヴィジュアル系を深く知ることはなく時は過ぎる。

2007〜2009年|東方オタクになる

ヴィジュアル系の代わりに、次第に関心の中心になっていったのが東方Projectの世界である。

東方Projectは、弾幕シューティングゲームを軸にしたコンテンツだ。

公式作品だけでなく、アレンジ楽曲やイラスト、アニメなど、ファンの手によって二次創作の作品が広がり続けていく点に強く惹かれていた。

この頃は、同人イベント「東方紅楼夢」に足を運んだり、イラスト投稿サイトpixivに絵を投稿したりしていた。

当時描いた東方のイラスト

音楽との付き合い方も変化し、原曲だけでなく東方アレンジ楽曲に触れたり、着メロサイト「J研」や「ゲーム音楽館」にアレンジ楽曲を投稿したりするようになる。

2010年|AKB48ブームで三次元に引き戻される

東方Projectの世界に深く没頭していた一方で、2010年前後になると、音楽シーン全体の空気が少しずつ変わっていく。

当時、社会現象的な広がりを見せていたのがAKB48だった。

テレビ、雑誌、街中の広告など、日常のあらゆる場面でAKB48の名前や楽曲を目にするようになる。

その中で特に印象に残っているのが、板野友美の存在だ。

どこか気だるげで、力を抜いたように見えるダンスや佇まいが印象的で、気づけば一日中YouTubeで動画を見続けていた。

2012年|MIYAVIに出会う

2012年、音楽への関心が再び大きく動く出来事があった。

友人がカラオケで歌っていたのが、MIYAVIの「歌舞伎男子」だった。

曲が終わったあとも頭から離れず、帰宅してすぐにYouTubeでミュージックビデオを探した。

「やるだけやっちまって 失敗こいちまっても
いつの日か笑い話にしてやるんだ」

という「歌舞伎男子」のフレーズが刺さり、後日TSUTAYAで借りたアルバムが「雅-THIS IZ THE JAPANESE KABUKI ROCK-」である。

当時はヘヴィメタルにも興味があり、Avenged SevenfoldやBullet for My Valentineなども聴いていた。

2013年|MIYAVIライブ初参戦

2013年、初めて足を運んだライブがMIYAVI のツアー「Ahead Of The Light Tour」BIGCAT大阪公演だった。

音源や映像で知っていたMIYAVIとは違い、ステージに立つ姿には、圧倒的な存在感があった。

演奏の迫力はもちろんだが、当時着ていた白いダウンコートの衣装も相まって、文字通り「光って」見えたことを、今でもよく覚えている。

この一本をきっかけに、2013年から2014年にかけて、MIYAVIのライブに全国各地で足を運ぶようになる。

ライブに行くたびにAmebaブログにライブレポートを書くのも楽しみだった。

同時期に集めていたのが、MIYAVIの前身バンドであるDue’le quartzの音源である。

ただ、すでに解散しており、ライブを観ることは叶わないという事実に直面。

この経験は、「今活動しているアーティストを、今のうちに観ておきたい」という意識を芽生えさせた。

2014年|活動中のヴィジュアル系バンドを探し始める

2014年、MIYAVIのツアーが一段落したことをきっかけに、次にどんなライブへ足を運ぶかを考えるようになった。

その中で意識するようになったのが、「今、活動しているヴィジュアル系バンドを観たい」という気持ちだった。

調べる中で候補に挙がったのが、DEZERT、umbrella、そしてShellmyだった。

特に印象に残ったのがShellmyの楽曲である。


当時はいくつかの代表曲の振り付け動画も公開されており、「これなら初心者でも楽しめるかも」と思えたことが、次の行動につながっていく。

2014年7月|Shellmyワンマン「無修正、」参戦

2014年7月29日、初めてのヴィジュアル系ライブとして足を運んだのが、Shellmyの始動1周年記念初ワンマンライブ「無修正、」だった。

事前に楽曲や振り付け動画を見てはいたが、実際のライブハウスで目にした光景は、想像していたものとはまったく違っていた。

特に衝撃だったのが、人生で初めて目にしたゴリラの拳ヘドバンである。

ステージ上の表現力や楽曲のメッセージ性はもちろん、フロアで揃う振りの美しさも強く印象に残り、「ヴィジュアル系って面白い」「バンギャってかっこいい」と魅了された。

2014年8月〜|カルディア、Wonder【Age】plus+など関西盤のライブに足繁く通う

2014年8月以降、Shellmy をきっかけに、関西を拠点とするヴィジュアル系バンドのライブへ足繁く通うようになる。

足を運ぶ中で出会ったのが、SoniqRush.、メカクシ、FolloWなど、当時の関西シーンを形作っていたバンドたちだった。

その中でも、特に印象に残っているバンドのひとつがカルディアである。

ボーカルのGABが見せる、鬼気迫る表情とフロアを煽る姿勢がライブ全体の空気を一気に引き締めていた。

また、同時期に惹かれていたのがWonder【Age】plus+である。

いわゆるキラキラ系に分類され、振り付けは決して単純ではなく、実際にフロアで動いてみると戸惑うことも少なくなかった。

それでも、可愛らしさの中にどこか狂気を感じさせる楽曲群は強い中毒性があり、繰り返し観るほどに癖になっていった。

2015年|活動休止・解散が相次ぐ

2015年になると、好きだったバンドの活動休止や解散が相次ぐようになる。

そのたびに浮かんだのが、「こんなに良いバンドが、なぜいなくなってしまうのか?」という疑問だ。

ライブに通うバンギャたちも、仕事を無理に詰め込み、時には生活を削りながらライブに通っている人が少なくなかった。

それは、バンドの努力が足りないからでも、バンギャの覚悟が足りないからでもないと思っていた。

才能のある人が世の中に気づかれないまま諦めざるを得なくなったり、それを応援する側も、お金を稼ぐ手段の選択肢があまりにも少ない状況に置かれていることは、一種の社会問題だと感じた。

2016年|卒論で「ヴィジュアル系の自由と規律」を執筆

2016年、大学では卒業論文として「ヴィジュアル系の自由と規律」をテーマに執筆した。

法学部としては型破りなこのテーマが通った背景には、当時のゼミ教授の存在も大きい。

教授はLed Zeppelinの大ファンで、ロックバンドや音楽文化に深い理解を持っていた。

この時期に、ヴィジュアル系の始祖的存在として X JAPAN を知り、また、通っていたバンドのメンバーが影響を受けた音楽としてthe GazettE、L’Arc〜en〜Ciel、DIR EN GREYなどにも触れるようになる。

「将来は、ヴィジュアル系の中にいる本当に才能のある人たちを世に広めていきたい」という思いが、この頃から芽生えるようになった。

同時に、それを応援するバンギャたちも無理を重ねることなく、もっとのびのびと楽しめるような環境を作るために、自分にできることは何かを考えるようになる。

その後も、ワンマンライブや対盤、フェス型イベントなど、形式や規模を問わずヴィジュアル系のライブに足を運んだ。

2025年4月|ヴィジュアル系百科を開設

ヴィジュアル系のライブに初参戦した日から12年弱の月日を経て、ヴィジュアル系百科を開設することとなった。

ヴィジュアル系百科にできることは、決して大それたものではない。

ただ、良いバンドが少しでも多くの人の目に触れ、そしてヴィジュアル系に興味を持つ人やバンギャにとって新たな出会いのきっかけになれば、それ以上のことはない。

ヴィジュアル系という文化が活気づくことに、微力ながら力添えできれば幸いだ。


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この記事を書いた人

関西在住。大学では法哲学を専攻し、「ヴィジュアル系における自由と規律」をテーマに研究。音楽を通じた表現と社会的規範の関係性に関心を持ち、ヴィジュアル系という文化現象を美学・社会構造・言語の観点から読み解いてきた。現在はメディア運営者・ライターとして、執筆を通じてバンドの世界観を言語化し、ヴィジュアル系の魅力を広く伝える活動をしている。

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