シェルミィ、4/26東京浅草花劇場でツアーファイナル開催!生きづらさを抱え、最終列車はどこへ向かうのか

  • URLをコピーしました!

2025年4月26日、シェルミィがツアーファイナルを迎える。

会場は東京・浅草花劇場。

本記事では、このツアーファイナルを機に、シェルミィというバンドを改めて考察する。

単なるジャンルの一角にとどまらず、現代社会の「生きづらさ」に真正面から向き合い、受け入れる音楽空間をどう構築しているのか

ヴィジュアル系の枠を越えて共鳴を広げる、その理由に迫っていきたい。

目次

シェルミィとは?

シェルミィは、2016年に大阪で結成されたヴィジュアル系バンド。現在は都内を中心に活動している。

シェルミィのメンバー
  • ヴォーカル:豹(ひょう)
  • ギター:友我(ゆうが)
  • ベース:凌央(りょう)
  • ドラム:爻(こう)

結成当初から“見世物公演”という表現を用い、ライブには一貫してコンセプチュアルな構成と演出を採用。

歌詞や映像には、精神的・社会的なテーマが取り入れられており、代表曲には『ファッションマイスリー』『優しい世界』『放課後の凶室』などがある。

2024年にはフルアルバムマイナトランキメズマライザをリリース。同作を携えた全国ワンマンツアー『インナァルインセミナ』を実施している。

シェルミィの特徴・見どころ

シェルミィは、一般に“メンヘラ系”“病み系”と分類されがちなバンドであるが、その実態は遥かに複雑かつ深層的だと言える。

彼らは、単なる「痛み」や「絶望」の美化をしているわけではない。生きづらさを抱えた人間の、生き様そのものを表現しているのだ。

歌詞には、自傷、いじめ、孤独、学校への違和感、社会への不適応など、現代の若年層が抱えがちな“言語化されにくい苦しさ”が綴られている。

それらを肯定も否定もせず、ただ存在を認め、シェルミィの世界として彩っている。

8年以上にわたり多くの“負け犬”を魅了し続けている理由の一つだろう。

近年のシェルミィは、生きづらさを抱える若者の居場所であり続けながらも、表現としての成熟期に差しかかっているように見える。

簡単に傷つけてくる社会への怒りや憤りだけでなく、夢を追った先に待っている絶望、虚無感——そうした形にしがたい感情すらも、楽曲に落とし込む技量がある。

いつまでも夢を見てられると思ってた

憧れが傷跡に変わったピアスもこの人生も

夢の数だけ背負ってしまった

僕の悲劇的序曲

シェルミィ『新居』より(作詞:豹)

「ここにいる」「救ってほしい」と叫んでいた初期衝動は、いつしか「居場所でありたい」「救いたい」という意志へと変化し、シェルミィの世界観により一層の深みを与えているように思う。

ライブ情報|4/26(土)東京浅草花劇場にてツアーファイナル開催

シェルミィが送る単独見世物公演ツアー「インナァルインセミナ」はいよいよ終着駅にたどり着く。 ツアーファイナル公演「如月行最終列車」は、2025年4月26日(土)、浅草花劇場にて開催される。

  • 公演日: 2025年4月26日(土)
  • 会場: 浅草花劇場(東京都台東区浅草2-28-1)
  • 開場/開演: 16:00 / 16:30
  • チケット:
     - 撮影会付きSチケット 5,000円(+ドリンク代)
     - 無料枠あり(先着順)

▶︎ チケット購入はこちら:BASE公式サイト

[PR]

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

関西在住。大学では法哲学を専攻し、「ヴィジュアル系における自由と規律」をテーマに研究。音楽を通じた表現と社会的規範の関係性に関心を持ち、ヴィジュアル系という文化現象を美学・社会構造・言語の観点から読み解いてきた。現在はメディア運営者・ライターとして、執筆を通じてバンドの世界観を言語化し、ヴィジュアル系の魅力を広く伝える活動をしている。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次