七夕に聴きたい!おすすめヴィジュアル系楽曲5選

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年に一度、織姫と彦星が天の川を渡って再会するというロマンティックな伝説――七夕。

その切なさと美しさは、ヴィジュアル系というジャンルの感性と親和性が高く、星空や距離、願いといったモチーフは多くのバンドによって楽曲に昇華されてきた。

本記事では、七夕にまつわる要素を含むヴィジュアル系楽曲を5曲ピックアップし、それぞれの歌詞・世界観に注目して紹介する。

目次

アリス九號.「平成十七年七月七日」|七夕に寄せたストレートな想い

七夕ソングとして真っ先に挙げたいのが、2005年発売のアリス九號.(アリスナイン)のミニアルバム『ALICE IN WONDERLAND』に収録された「平成十七年七月七日」だ。

曲調は一見ポップで爽やかながら、歌詞は「あなた」に焦がれる切ない気持ちを描く。

クリアなギターの音色が、まさに宝石のようにキラキラと煌めき、会いたい人への想いの美しさや儚さを彩っている。

vistlip「ozone」|都会的センスで綴ったすれ違いの恋

vistlipの「ozone」には《アルタイルとベガ》《カササギ》《天の川》《“年に一度きり”》といった七夕の象徴が随所に盛り込まれている。

都会的で切なさの滲むサウンドと、詩的な言葉選びによって、会えない時間を過ごす2人の想いが星々に重ねられていく。

すれ違いや遠距離にある恋を、夜空を挟んだ2つの星になぞらえて描き、洗練されたラブソングとして仕上げた作品だ。

vistlip「July Ⅶth」|バンドとファンの絆を表現

同じくvistlipの「July Ⅶth」も七夕をモチーフにしている。

2007年7月7日に結成された彼らが、バンドとファンの関係性を織姫と彦星に見立てて表現した、特別な曲だ。

-July Ⅶth-

この日はね

僕らの大切なbirthday

この曲は、七夕の夜のライブでのみ演奏される。

深い愛をメロディーに乗せてファンへと伝える、熱いナンバーだ。

wonder 【Age】 plus+「ホシアイノソラ」|色とりどりに煌めくサウンド

wonder 【Age】 plus+の「ホシアイノソラ」は、タイトルからして“星合(七夕)”を連想させるミドルテンポのナンバー。

時計の針は進み0を回る

さよならが近づいてる

巻き戻せない

多くの七夕曲が、愛する人へ会える喜びや待ち焦がれる気持ちを描く中、この曲は別れの切なさまでもを表現している。

Gt.のるが作りだす、毒気と可愛さをあわせ持つ曲調も相まって、ひねりの効いた個性的な七夕曲だ。

ヴィドール「織姫」|パンクロック調で織姫への想いを描く

七夕直球勝負なのが、2006年リリースのヴィドールのシングル『Nectar』に収録された「織姫」だ。

歌詞の中では、隣で眠る愛しい人へ焦がれる気持ちを描く。

疾走感あふれる力強いパンクロック調は、七夕曲としては意外かもしれない。

ストレートにロマンティックな雰囲気の中にも、ヴィドールのダークなエッセンスが感じられる。

まとめ|夏の夜はヴィジュアル系を聴いて夜空を眺めよう

今回紹介した5曲はどれも、七夕を単なる季節のイベントとしてではなく、心の琴線に触れる象徴として描いているのが印象的だ。

織姫と彦星に自らを重ねて語られる恋、叶わぬ願いに重ねられた叫び。

夏の星空を見上げながら、ぜひこれらの楽曲を耳にしてみてほしい。

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この記事を書いた人

関西在住。大学では法哲学を専攻し、「ヴィジュアル系における自由と規律」をテーマに研究。音楽を通じた表現と社会的規範の関係性に関心を持ち、ヴィジュアル系という文化現象を美学・社会構造・言語の観点から読み解いてきた。現在はメディア運営者・ライターとして、執筆を通じてバンドの世界観を言語化し、ヴィジュアル系の魅力を広く伝える活動をしている。

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