
8月22日、大阪・心斎橋。
心斎橋SUNHALL & CYPRESS LOUNGEにて、ART POP ENTERTAINMENT主催イベント『 CRUSH OF MODE-HYPER HOT SUMMER’26- 』大阪編が開催された。

ユニークな魅力を持つヴィジュアル系バンド・アーティストたちが出演するこのイベント。
この日、心斎橋SUNHALLのトリを任されたのがumbrellaだ。
出番の19時30分が近づくと、SUNHALLには彼らのステージを見届けようと、隣接するCYPRESS LOUNGEからも多くの観客たちが詰めかける。
ドリンクを片手に談笑したり、物販で購入したものを見せあったりと、和気藹々とした夏のお祭りムードが会場を包んでいた。
入場〜開演
滴り落ちる雫の音が鮮明に響いたかと思うと、開いていく幕。
ブルーを基調とした照明が彩るステージに、umbrellaの4人が姿を表す。
ギターボーカル・唯がフロアに向かい、
「CRUSH OF?」
と促すと、観客たちが大きな声で
「MODE!」と返す、本イベントではお馴染みとも言える掛け合い。
そして、フロア後方まで真っ直ぐな眼で見据えながら叫ぶ。
「いけるかSUNHALL!!」
1曲目|HALO
ライブ序盤ではギターを弾きながら歌うことの多い唯が、この日の1曲目では敢えてその身一つで挑む。
「飛んでこい、大阪!」
大きな手拍子、そして高らかなジャンプでフロアは早くも熱気に満ちていく。
「甲斐あった逸材を
囲んで捨てるクラシックスタイル
光当てる最新版を持って何処目指してんだ」──umbrella『HALO』より
カラリと乾いたサウンドが、心地よい風のように吹き抜ける。
その中で映える、艶のある唯の歌声。
「いけんのか大阪!
後ろもついて来いよ、いいか!!」
2曲目|レッドシグナルデイ
フロア後方まで、観客たちが力強く拳を突き上げる。
ギター・柊の奏でる歯切れのいいサウンド。
「全員で来いよ大阪!」
挑発的に叫ぶ唯。
かと思うと、Cメロではぽつりぽつりと呟くような、儚いウィスパーボイスで歌う。
そしてアウトロでは、将のドラムソロに、ギター、ベース…と徐々に重なりゆく音。
最後には『とおりゃんせ』のメロディが不穏に鳴り響いた。
ダークな空気感そのままに、唯が囁く。
「… 『Labo』」
3曲目|Labo
地鳴りのような凄まじい音圧が押し寄せ、SUNHALLを揺らす。
傘人(=umbrellaのファン)たちは一斉に折り畳みヘドバン。
春のベースは、抉るように鋭く響く。
サビでは右手を高らかに挙げ、ゆらゆらと揺れる傘人たち。
柊の奏でるギターソロは妖しく歪み、フロアを狂気の渦に巻き込んでいく。
MC
「umbrellaです、よろしく。」
先ほどまでの歌声から一転、柔らかい声で唯が話し始める。
「いやー、CRUSH。良いよ!
大阪トリありがとう。
『大阪といえばumbrella』と、嬉しいことに言ってくれる方達がいるんですよ。」
今年、数々の大型イベントでトリを任されているumbrella。
そんな彼らの活躍ぶりに、傘人たちは頷きながら拍手を贈った。
ライブは後半戦へ。
唯が再び、鋭くフロアへ視線を送りながら叫ぶ。
「もうちょっといける?
いけるでしょ!!」
4曲目|兵隊さん
ギターを担ぎ、曲名にちなんで敬礼のポーズをしながら、唯は不敵な笑みを浮かべる。
「寄って集って絡まって
選りすぐりの部隊を従えて」──umbrella『兵隊さん』より
曲の序盤からフルスロットルで、重厚かつ疾走感のある音をぶつける4人。
「退屈な規則性から飛び出しちゃいそうよ
恋してる様に心がどうかしちゃうよ」──umbrella『兵隊さん』より
拳を突き上げずにはいられない、荒々しくもグルーヴィーなサウンド。
そこに重なる、明るくも仄暗いメロディラインが観客たちを惹きつけた。
圧倒するパフォーマンスを見せつけたところで、唯が叫ぶ。
「かかってこい!
『dilemma』!!」
5曲目|dilemma
4人が向かい合い奏でる息の合ったサウンドが、弾丸のようにSUNHALLを貫く。
歌い上げるように華やかなニュアンスを含んだ、柊のギターリフ。
「時計の針、絶対的で
隙間さえ縫えない内径」──umbrella『dilemma』より
彩度を抑えた照明がステージをモノクロの世界にし、umbrellaメンバーの研ぎ澄まされた音をより際立たせる。
「僕は消えない
何も怖くない
終わるなら全て奪おう」──umbrella『dilemma』より
観客たちが両手を上げて体を揺らし、会場は一体感に包まれる。

髪を振り乱し、ノイジーで骨太な音を鳴らす春。
どこまでもパワフル、且つ精巧な彼らのパフォーマンスを、称えるような拍手が起こった。
6曲目|ヨルノカーテン
イントロでは傘人たちが元気よくタオルを回し、シンクロするように頭上でミラーボールが煌めく。
「味気ない君の無表情なコトバ
期待してたばかりに首を傾げる深夜帯」──umbrella『ヨルノカーテン』より
抑揚を効かせ、低く囁くような唯の歌声。
柊は、透明感ある音色からダーティーな音色まで、表情豊かなギターソロを見せつける。
「不透明な未来への扉
これからも僕をよろしくね」──umbrella『ヨルノカーテン』より
振り絞るように、感情を込め歌い上げる唯。
「ありがとうございました」
MC
束の間の休息、唯が口を開く。
「ありがとう!
明日はこのサーキットイベント、滋賀と神戸で同時開催なんでしょ?
1バンド目見てすぐ移動したら、次の会場で5〜6バンド目見れるわけか。」
なかなかにハードな移動スケジュールの提案に、ざわつく観客たち。
「移動中に配信も観られるしね!」
CRUSH OF MODEへの愛溢れる、画期的かつ強気なアイデア。
翌日の8月23日、umbrellaは滋賀・BARI-HARIでの公演に出演するのである。
「出来れば滋賀に来い!
いいか!!」
7曲目|アメイジング
「全員声潰して良いから。
明日のことは考えずに!」
そう唯が告げると、傘人たちは大きな声と拳を上げて応える。
「躓いた日
何気なく苛立つ夜に
指を刺されるようで」──umbrella『アメイジング』より
柊と春が向かい合い、目線を合わせて音を重ねる。
「実際問題どうだい?幕が開けるぞEveryday
哀Miss U 吹いる月歩 散々Liar」──umbrella『アメイジング』より
荒々しい曲調の中、正確かつ力強い将のドラム捌きが耳を奪う。
「大阪!生きてるなら声出せ!」
唯がそう煽ると、傘人たちの大きな声がSUNHALLに響き渡った。
そして音を止め、春が叫ぶ。
「CRUSH OF MODE大阪、ありがとうございました!
CRUSH OF?」
「MODE!!」と、元気よく返す観客たち。
「柊くんも(やって)良いよ!」
と唯が促すと柊も、
「CRUSH OF?」
と少し遠慮がちに叫び、
「MODE!!」と観客たちは声を張り上げる。
「ちょっと恥ずかしいね(笑)」
照れる柊を、にこやかに見守る傘人たち。
そして楽曲は爽快感溢れるクライマックスへ。
アウトロでは唯が観客たちを見つめ、マイクを通さず
「最高!」
と叫んだ。
「umbrellaでした!」
大きな拍手とメンバーコール。
「って、終わりやんか普通は?
…トリなんで!」
そう言うと、この日出演したバンドマンたちがステージに登場。
「いや、嬉しいっすわ。
大阪に、こんなに来てくれはって。
…umbrella唯、アンブレらない唯(笑)。」
と、Vagu*Project ボーカル・YuI-唯- との名前被りを自らイジる場面も。
「じゃあ、ラストみんなでいけますでしょうか!」
ラスト|アラン
タクトを振るう唯に呼応し、フロアはもちろん、ステージ上のバンドマンたちも拳を上げる。
「何から何まで甘えてばかりいた
分かっているんだ「臆病」なのさ」──umbrella『アラン』より
大セッションならではとも言える、バンドの垣根を超えたお祭りムードで、唯とNoGoD ボーカル・団長のデュエットも。
実力派ボーカリスト同士が、はしゃぎながらも美しいハーモニーを響かせる。
「ありがとうございましたー!!」
umbrella、そしてこの日出演したバンドたちを、観客たちは温かい拍手で見送る。
「みんな、ほんま明日ハシゴして良いから。
ありがとう!!」
こうして、「CRUSH OF MODE -HYPER HOT SUMMER’26-」大阪は幕を閉じた。
まとめ
SUNHALLという箱に映える豊かな音作り、そして圧巻のパフォーマンスで、その存在感を見せつけたumbrella。
昼から行われた長丁場のイベントであったが、トリの時刻まで多くの観客がフロアに残り、彼らの勇姿を見届けた。
8月23日には、滋賀VARI-HARIにて再びCRUSH OF MODEの舞台に立つ。
その模様は以下のレポートにて記録しているので、ぜひあわせて目を通してみてほしい。

レポート:ヴィジュアル系百科 編集長 太田翔子
