
秋らしい涼しさと、どこか夏の名残を感じさせる空気が入り混じる、2026年10月16日。
徳島県徳島市にあるライブハウス、club GRINDHOUSEにて、VERTEX主催『From the Abyss to… -REUNION- Phase2』が開催された。
2025年に13年ぶりとなる一日限りの復活を果たしたVERTEXが、再びステージへ。
今回の共演相手は、かつて四国のライブハウスで対バンを重ねてきたザアザアだ。
開演前のフロアには、老若男女問わず幅広い世代の観客が集まっていた。
家族連れの姿もあれば、ドリンクを片手にリラックスした様子で開演を待つ人、記念グッズのTシャツを身にまとい気合い十分のファンも。
穏やかな空気の奥に期待と高揚感を漂わせながら、開演の時が近づいていた。
ザアザア
開演時刻を迎えると、club GRINDHOUSEに響き始めたのは、不気味な3拍子の入場SE。
独特のリズムが会場を満たす中、ステージ上にはすでにザアザアのメンバーたちの姿があった。
ボーカル・一葵、ギター・春芽、ベース・零夜、ドラム・亞ん。
まるで天井から見えない糸で吊るされているかのような姿勢で、静止する4人。
生気を失った人形を思わせるその佇まいは、どこか異様で、目を離せない。
フロアの空気が、じわじわと張り詰めていく。
1曲目|ちぎれちゃう
不気味なSEから一転、容赦のないヘヴィなサウンドが炸裂。
中毒者(=ザアザアのファン)たちは激しい折りたたみヘドバンを見せる。
一葵の狂気を孕んだ歌声が、不穏な空気を一層濃くしていく。
「あなたの為に
踊り狂うわ
見てよ私は綺麗でしょう」──ザアザア『ちぎれちゃう』より
中毒者たちは一斉にヘドバン。
春芽も髪を振り乱しながらギターを掻き鳴らす。
幾重にも重なる轟音にも埋もれない、鋭く存在感のあるフレーズが、ザアザアの持つ凶暴さをより一層際立たせていく。
一葵が、フロアへ向かって呼びかける。
「こっちへおいで……ホラ……はやく!」
2曲目|感電、けがのおそれがあります。
一葵がメガホンを手に取り、ステージ前方へ大きく身を乗り出す。
ライブハウスならではの生々しい臨場感。
手を伸ばせば触れてしまいそうな距離から、鋭い音と熱気が容赦なく押し寄せた。
背後では、亞んが真剣な表情でスティックを振るい、一打一打に力を込める。
フロアからは威勢のよい掛け声と手拍子。
そして激しいモッシュが巻き起こる。
上手へ、下手へ。
中毒者たちが凄まじい勢いで行き交い、club GRINDHOUSEを揺らす。
その熱狂に拍車をかけるのは、春芽の鋭く切り込むような速弾き。
零夜もまた、ベースを低音を掻き鳴らしながら、今にもモッシュへ飛び込んでしまいそうなほど前方へ身を乗り出す。
3曲目|ラブレター
イントロが流れた瞬間、中毒者たちからと黄色い歓声が上がる。
挑発的なベースラインに重なる、ノイジーで生々しいギターサウンド。
「キラキラ輝く姿が とっても大好きだけれど
大きくなっていくたびに なんだか胸が苦しくて
君が大好きなハートで閉じ込めたよ」──ザアザア『ラブレター』より
両手でマイクを強く握りしめ、感情を込めて歌い上げる一葵。
亞んのシンバルが、鋭い刃のように切り込む。
中毒者たちは一斉に両手でハートを作り、この狂気じみた愛の唄を締め括った。
4曲目|愛心中
激しいヘドバンから高らかなジャンプ、そして再びヘドバンへ。
目まぐるしく変わるリズムに合わせ、中毒者たちは休む間もなく身体を動かす。
自然と心拍数が上がるような、疾走感に満ちたサウンド。
「さあ眠ろう 夢の中
いつまでも覚めないよう」──ザアザア『愛心中』より
素早い手扇子が広がり、フロアいっぱいに無数の手が舞う。
一葵の鬼気迫る歌声に、春芽の鋭いギター、零夜の重厚なベース、そして亞んの力強いドラム。
それぞれの動きからも、音に注ぎ込む並々ならぬ集中力が伝わってくる。
そして一葵が叫ぶ。
「徳島、一緒に大雨降らせようぜ!」
5曲目|大雨警報発令
一葵の叫びと共に始まったのは、「大雨警報発令」。
中毒者たちは勢いよく頭を振り、声を揃えて「大雨警報発令!」と叫ぶ。
そして、猛烈な回転ヘドバン。
青い照明がステージを染め上げ、亞んの力強いフィルインは、地面を激しく叩きつける大粒の雨を思わせる。
「地元バンドのザアザアが帰ってきました。よろしく!」
一葵が高らかに宣言すると、フロアの熱気はさらに上昇。
曲の終盤では、亞んのドラムが鳴り止むよりも早く、激しいメンバーコールが巻き起こった。
6曲目|10月5日月曜日、バラバラ
イントロから激しい折りたたみヘドバンが巻き起こる。
際立つのは、零夜の鋭く重厚なベースライン。
亞んは一打一打に力を込め、緊迫感のあるビートを刻む。
一葵は声量を抑えた歌唱から、感情を剥き出しにした荒々しい声まで、独特の抑揚をつけながら歌い上げた。
「バラバラにしよう 壊してしまおう
止まらない衝動が」──ザアザア『10月5日月曜日、バラバラ』より
眩い光が客席へと差し込み、中毒者たちの姿を照らし出す。
不意に視界を奪うような照明と、容赦なく押し寄せるバンドサウンド。
歌詞に呼応するようにメンバーたちの動きも一層激しくなり、楽曲に漂う狂気を全身で表現していった。
7曲目|せめてもの世界
一葵が静かに語り始める。
「『お父さん、人って、死んだらどうなるの?』
10歳の頃に、僕が言いました。
『死んだら、何もなくなるんだよ。ほら、夜寝てるだろ? それが、ずっと、ずーっと続くんだよ。』
『え、そんなの怖いよ。じゃあ、何のために生きてるの?
お父さんにももう会えないの?
友達にも会えないの?
どうせ……いつかなくなるなら、生まれてこなければよかった……。』」
その一言を最後に、訪れる静寂。
俯いたままの一葵が、やがて力強く歌い始める。
先ほどまでの語り口とは対照的な、張り詰めた感情を振り絞るような歌声。
その背後では、春芽のギター、零夜のベース、亞んのドラムが、それぞれ鮮明な輪郭を保ちながら重なり合う。
演奏が終わると、club GRINDHOUSEは大きな拍手に包まれ、しばらく鳴り止むことがなかった。
MC
薄暗い照明に照らされた一葵が口を開く。
「ザアザアです。」
丁寧にお辞儀をし、改めて挨拶。
「ザアザア4人中3人が四国出身で、ここ四国でライブをやってたのね。
その時に一緒に対バンしてたのがVERTEXです。
今日呼んでもらえて、本当にありがとうございます。」
そして、今回の共演が実現するまでの経緯についても語り始めた。
「VERTEX、前回の復活の時に、ザアザアいつ呼んでもらえるんだろう……って。
ずっと待ってたんだ……。
呼んでもらえなくてさ……。」
少し拗ねたような言葉に、中毒者たちから笑いが漏れる。
「なんで呼んでくれなかったの? って言ったら、ツーマンしてくれることになりました。」
その言葉に、再び大きな拍手。
「ザアザアの曲や歌詞にも、四国での想い出がいっぱい入っているので。
今日楽しみにしてました。嬉しいね!」
フロアからは歓声が上がる。
「僕らにとって大事なところなんです、四国は。
楽しんでいこうぜ!」
8曲目|名も無き空へ
「名も無き空へ」
一葵が曲名を告げると、中毒者たちから歓声が上がった。
イントロから激しいヘドバンが巻き起こり、フロアは再び熱を帯びていく。
「例えばこんな僕の歌で誰かが笑ってくれるなら
いつまでも歌い続けよう 空まで届くと信じて」──ザアザア『名も無き空へ』より
勢いよく身体を弾ませる中毒者たちの動きに合わせ、club GRINDHOUSE全体が揺れているかのようだ。
春芽の奏でる鋭く荒々しいサウンドに、零夜の重厚なベースと亞んの力強いドラムが重なり、疾走感を一層引き立てていく。
「ぶっ飛べ、徳島!!」
一葵の叫びを合図に、さらに勢いを増すフロア。
故郷・四国への想いを語ったMCから続く、思い出深い一曲。
激しい演奏の中にも、再びこの地で音を鳴らせる喜びが滲んでいた。
そして一葵が、フロアへ呼びかける。
「まだまだ遊ぼうよ!
それじゃあ全員で左へ寄ってください!」
中毒者たちへ移動を促すと、さらに続ける。
「みんなで走り回って遊ぼうと思うんだけど、いけますか!
かかってこい、徳島!」
9曲目|蜘蛛の糸
「みんなが決めた 僕らの価値だ
お願いしましょう何処へ
行きましょう」──ザアザア『蜘蛛の糸』より
一葵のデスボイスが炸裂し、亞んの重厚なバスドラムが空間を揺らす。
中毒者たちは拳を突き上げながらジャンプし、力強い掛け声がclub GRINDHOUSEいっぱいに響き渡った。
声を張り上げる中毒者たちの姿を確かめるように、零夜はフロアをじっくりと見渡す。
曲を終えると、一葵が呼びかけた。
「生きてるか、徳島?」
「はーい!」と、中毒者たちから大きな声が返ってくる。
「これからも一緒に、いつまでも一緒に生きていよう、徳島!
ありがとう、徳島!
最後、『うそつき』。」
10曲目|「うそつき」
一葵の歌声には、先ほどまでの激しい煽りとは異なる、切実な感情が滲む。
ベース・零夜は右手で何度も自らの顔を叩くような仕草を見せ、楽曲の世界へ深く入り込んでいく。
「うそつき ずっと傍にいるって
うそつき 何処にも行かないからって
うそつき 顔も 声も 全部が
うそつき うそつき うそつき」──ザアザア『うそつき』より
春芽は、時折柔らかな笑みを浮かべながらギターを奏でた。
激しさの中にも、どこか哀愁が漂うバンドサウンド。
一葵は、目の前に広がる光景をじっと見つめる。
この徳島で再び出会えた人々の姿を、目に焼き付けるかのように。
「ありがとうございました!!」
演奏を終えると、フロアから大きな拍手が巻き起こる。
「徳島! そしてVERTEX!
これからもずーっと、ずっと一緒に生きてください。
ありがとうございました!!」
何度も感謝を伝え、深々と頭を下げる一葵。
亞んはドラムスティックを高く掲げ、春芽と一葵もファンたちへ拍手を送る。
零夜も丁寧にお辞儀をし、それぞれが名残惜しそうにステージを後にした。
最後に零夜が、改めてVERTEXへ呼びかける。
「VERTEX!
こうやってまた集まれて、俺最高に幸せだ!
これからもよろしく!」
かつて四国のライブハウスで共に音を鳴らした仲間との再会。
その喜びを真っ直ぐに伝え、ザアザアのステージは幕を閉じた。
VERTEX
ザアザアの熱演を終えてもなお、熱気とざわめきが残るclub GRINDHOUSE。
扇子で顔を仰ぎながら、涼を取る観客の姿も見られた。
そしていよいよVERTEXの出番が近づくと、フロアにはさらに多くの観客が集まってくる。
入場SEが鳴り始めると、ファンたちは一斉に拳を高く掲げ、メンバーたちを迎えた。
ステージに姿を現したのは、ボーカル・彩ヵ、ギター・寥太、ギター・裕貴、ベース・将人、ドラム・爻の5人。
可愛らしい雰囲気からワイルドな佇まいまで、それぞれ異なる個性を放つメンバーたち。
フロアからは大きなメンバーコールが巻き起こり、久しぶりに目の前に現れた5人へ熱い声が送られる。
そして彩ヵが、力強く叫んだ。
「1年ぶり、今日で最後だ!
思いっきり楽しめよ! いいか!」
1曲目|ZENITH
イントロが鳴り始めると、ファンたちは一斉に拳を振り上げ、大きな声をステージへ届ける。
激しいヘドバン、そして勢いのいい折りたたみ。
「For instance, even if we have the misfortune
1人では歌えないこの歌」──VERTEX『ZENITH』より
伸びやかな彩ヵの歌声に重なるシンガロング。
爻のドラムは力強くもしなやかで、重厚なビートを刻みながら、楽曲に心地よい躍動感を与えていく。

将人は、お立ち台の上で堂々とベースを掻き鳴らした。
「死ぬ気でいけんのか、徳島!」
彩ヵの鋭い煽りが飛び、フロアの熱気はさらに高まっていく。
2曲目|The Kernel of Vice
激しいモッシュが巻き起こり、ファンたちの動きに合わせるように、VERTEXメンバーも勢いよくジャンプ。
歪みを帯びた邪悪なギターサウンドが、club GRINDHOUSEを不穏な空気で満たしていく。
うねるベースに合わせ、ファンたちは一斉に折りたたみヘドバン。
将人はお立ち台からベースを前方へ突き出し、まるで釣り竿を操るかのような大胆なステージングを見せる。
モッシュで激しく行き交うファンたちを、じっくりと見渡す彩ヵ。
「声聞かせてください、徳島!」
その呼びかけに、大きな声が返ってきた。
3曲目|SEED
爻のシンバルは鋭く突き抜ける高音でありながら、余韻には華やかな広がりがあり、重厚なバンドサウンドを鮮やかに彩る。
「強く強く離しはしないで
今を引き裂く力を貸しておくれ」──VERTEX『SEED』より
フロアいっぱいに優雅な手扇子が広がった。
「手伸ばせ!」
彩ヵの叫びを合図にファンたちは一斉に腕を伸ばし、リズムに合わせて手を振る。
「ありがとう! 今日一日、楽しんでいけよ! いいか!」
4曲目|ENDING NOTE
「君がくれた胸に突き刺さった言葉に
不安は解けて 心へ溶けていく」──VERTEX『ENDING NOTE』より
澄んだアコースティックギターの音色が響き、始まったのは「ENDING NOTE」。
透明感のある旋律に重なるのは、重厚なバンドサウンド。
とりわけ爻のバスドラムとスネアは力強く、一打一打が鮮明に耳へ届く。
彩ヵは深みのある低音から、伸びやかな高音までを自在に行き来し、切ないメロディを歌い上げた。
寥太と裕貴、ふたりのギターが織り成す厚みのあるアンサンブルに、将人のベースと爻のドラムが重なる。
5人の呼吸がひとつになり、壮大なサウンドがclub GRINDHOUSEを満たしていった。
5曲目|QUINDECIM
ファンたちは一斉にタオルを振り回す。
ステージ上では裕貴が髪を振り乱しながらギターを掻き鳴らし、激しいサウンドに身を委ねていく。
「俺たちの生き様を刻みつけてくれ!」
力いっぱい叫ぶ彩ヵ。

その言葉に応えるように、ファンたちはタオルを高く掲げ、VERTEXの奏でる音を全身で受け止めていった。
6曲目|BIRTH
「傷ついたその手を伸ばせ
何度も明日を見失っても
繰り返し探し続ければいい
唯一の生きる意味を」──VERTEX『BIRTH』より
激しい折りたたみヘドバンから一転、サビではファンたちの優雅な手扇子が広がる。
爻は冷静な表情でビートを刻みながらも、時折力を込めたドラミングを披露。
彩ヵの柔らかな歌声が、重厚なバンドサウンドに溶け込んでいく。
終盤には寥太の切ないギターフレーズが重なり、楽曲に哀愁を添えた。
その傍らでは、裕貴も激しく頭を振る。
「徳島、生きてますか! ザアザアで疲れてませんか?
全部出してけよ、いいか!」
彩ヵの煽りに応えるように、フロアから大きなメンバーコールが巻き起こった。
MC
「こんばんは、VERTEXです。遅い時間までありがとうございます!」
彩ヵが改めて挨拶をし、今回の復活公演について語り始める。
「僕たち昨年、13年ぶりの1日復活をやって。
今日ザアザアがきっかけをくれて、もう1日復活することができました。
ありがとうございます!」
かつて、四国のライブハウスで共に活動していたザアザアとの思い出も振り返る。
「ザアザアは一緒に四国のいろんな箱でライブしてて、楽しい思い出ばっかりで。
久しぶりに会っても、すごくあったかく迎えてくれて嬉しかったです。」
長い年月を経ても変わらない、バンド同士の絆。
「今日が実現できたのも、集まってくれた皆さんと、ザアザア、関係者の皆さん、関わってくれた皆さんのおかげです。
ありがとうございます。」
この日の再会を支えた人々へ、丁寧に感謝を伝える彩ヵ。
そして、再び力強くフロアへ呼びかける。
「まだまだ力を貸してくれますか、徳島!
思いっきり楽しんでいこうぜ!!」
7曲目|追考の先、闇夜
華やかに鳴り響く爻のシンバルに合わせ、ファンたちは激しく頭を振る。
ステージ上では将人が楽しげな笑顔を浮かべながら、ベースを掻き鳴らした。
彩ヵは楽曲の世界へ深く入り込みながらも、時折フロアへ視線を送る。
目の前の一人一人へ言葉を届けるように、真っ直ぐな声で歌い上げた。
8曲目|INSANE BLOOD
彩ヵの荒々しいデスボイスと、澄んだクリーンボイスが交錯する。
「相思相愛
共依存
逃れられない蟻地獄」──VERTEX『INSANE BLOOD』より
激しい折りたたみから回転ヘドバンへと移り変わり、ファンたちは髪を振り乱しながら音に食らいつく。
サビでは寥太が身体を大きく揺らし、リズムに身を委ねながらギターを掻き鳴らす。
裕貴は切なげな表情を浮かべ、哀愁を帯びたフレーズを奏でた。
激烈なサウンドの中にも、どこか物悲しさが滲む。
そして彩ヵが叫ぶ。
「ラストいくぜ、いいか!?
全員拳上げろ!」
その声に応えるように、フロアいっぱいに力強い拳が掲げられた。
9曲目|悲劇、故に・・・
本編ラストを飾るこの曲で、ファンたちは拳を高く掲げ、大きな声をステージへ届ける。
激しいヘドバンが巻き起こり、その勢いはこの日一番とも思えるほど。
ステージ上では5人が縦横無尽に動き回り、互いの音をぶつけ合うように演奏を繰り広げる。

楽曲の中ではメンバー紹介も行われ、名前が呼ばれるたびにフロアから熱い声が上がった。
「俺たちに次なんてないから。
ラスト、来い!!」
彩ヵの叫びに、ファンたちは残された力を振り絞るように頭を振る。
最後まで激烈なサウンドを轟かせ、VERTEXは本編を締め括った。
「ありがとう!」
演奏が終わると、club GRINDHOUSEは大きな拍手とメンバーコールに包まれた。
アンコール|MC
本編を終えてもなお、アンコールを求める手拍子がclub GRINDHOUSEに響く。
やがて、黒いTシャツに着替えたVERTEXメンバーたちが再登場。
「アンコールありがとうございます!」
寥太が挨拶すると、爻がすかさず、
「それ、俺言おうと思ったのに!」
と声を上げる。
そして、この日のステージを振り返り、
「いや、緊張より楽しいが勝ったね。」
と、嬉しそうに話す爻。
「こちとら、4時半に起きたんですよ!」
突然の告白に、フロアから笑いが起こった。
「終わっちゃうね!」
彩ヵが名残惜しそうに口を開く。
今回の復活が決まってから、メンバー同士でも今後について話していたという。
すると寥太が、
「ザアザアに、ギタリスト募集してるバンドあったら教えて!って言っといた。」
と明かす。
「爻くん、シェルミィとCODE NUMBER 69とVERTEXと、すごいね!」
彩ヵがそう話すと、爻は、
「よかったー。僕のおらんとこでVERTEX復活してなくて(笑)」
と冗談交じりに返す。
「やっぱり、1人も欠けちゃダメだなと!
1人、メイクしなくなったけど……。」
そう言いながら、裕貴へ視線を送る彩ヵ。
ヴィジュアル系らしからぬワイルドでナチュラルな姿に、フロアからは「かわいいー!」という声が上がった。
さらに彩ヵは、爻が所属するシェルミィのライブについても触れる。
「シェルミィ、来年BIGCATでワンマンあります!
すごいめでたいし、僕も応援行こうと思うんで、みんなも来てください!」
温かな拍手が送られる中、話題は再びVERTEXへ。
将人が、
「僕ら、1日しかやらないって嘘つきましたよね!
でも、嘘をつかせたのは、あなたたちです!」
とファンたちへ向かって告げ、フロアから大きな歓声が上がる。
「僕は改めて、やっぱりバンド大変だと思った。
でも、またライブしたいなとか考えながらライブしてた!」
彩ヵはそう語ると、続けて嬉しい知らせを告げた。
「ザアザアの一葵くんと、あと1曲だけやらせてもらおうかと思います!」
その言葉と共に、白いTシャツを身にまとった一葵が登場。
「VERTEX、すごい集まってくれてるやん!
こんなにかっこいいのに、もったいないな。また復活してや!」
一葵の言葉に、フロアから大きな拍手が送られる。
「じゃあラスト1曲!
まだまだいけますか!」
アンコール|The Kernel of Vice
激しいモッシュが巻き起こり、club GRINDHOUSEは再び熱気に包まれる。
ステージ上ではVERTEXメンバーたちが楽しげに身体を揺らし、時折笑顔を覗かせる一葵。
「もっともっといこうぜ、徳島!」
彩ヵが力いっぱい叫び、フロアを煽り立てる。
かつて四国のライブハウスで共にステージに立っていた2組。
長い年月を経て、再び同じ場所で音を鳴らす喜びが、メンバーたちの表情からも伝わってくる。
「徳島! ありがとうございました!」
演奏を終えると、彩ヵが改めて感謝を伝えた。
「人生で一番楽しいライブだった!
みんな楽しかった?」
「楽しかったー!」と、ファンたちから大きな声が返ってくる。
そして、VERTEX、ザアザア、観客たちで記念撮影。
ステージとフロアが笑顔に包まれ、再会を祝う特別な一夜を写真に収めた。
ダブルアンコール|SEED
記念撮影を終え、メンバーたちがステージを後にしてもなお、アンコールを求める声が鳴り止まない。
その熱意に応え、VERTEXが再び登場。
「もう1曲やるか!」
彩ヵの言葉に、フロアから歓声が上がる。
「じゃあラスト1曲……。
徳島club GRINDHOUSEに、綺麗な花を咲かせてくれますか!」
その一言に、ファンたちから「キャー!」と大きな声が上がった。
ファンたちは力いっぱい拳を振り上げ、ステージ上ではメンバーたちが縦横無尽に動き回る。
鋭く歪んだギターに、重厚なリズム隊、そして彩ヵの荒々しい歌声が重なり、club GRINDHOUSEを震わせる。
「ありがとう!」
彩ヵが何度も感謝を伝える。
フロアでは、ファンたちが頭上で大きく手を叩き、惜しみない拍手を送った。
一度限りのはずだった復活から、再び実現したVERTEXのステージ。
鳴り止まない拍手の中、『From the Abyss to… -REUNION- Phase2』は幕を閉じた。
まとめ

かつて四国のライブハウスで共に活動していた、ザアザアとVERTEX。
長い年月を経て実現した今回のツーマンは、単なる懐かしい顔ぶれの再会に留まらない、熱気と感動に満ちた一夜となった。
ザアザアは、鬼気迫る一葵の歌声と、凶暴かつ繊細なバンドサウンドでclub GRINDHOUSEを圧倒。
「僕らにとって大事なところなんです、四国は。」
そんな一葵の言葉からも、この土地への深い愛着が伝わってきた。
一方、13年ぶりの復活を経て、再び集結したVERTEX。
5人が織り成す重厚なアンサンブルはもちろん、演奏中に見せる自然な笑顔からは、再び同じステージに立てる喜びが溢れていた。
「俺たちに次なんてないから、ラスト、来い!!」
そう叫んでいた彩ヵだったが、アンコールでは「またライブしたいなとか考えながらライブしてた」と、率直な想いも明かした。
VERTEXにとって、この日が最後のステージとなるのかもしれない。
しかし、彼らが四国のライブハウスで鳴らしてきた音や、仲間たちと築いてきた絆は、決して消えることはないだろう。
今や全国で活動するザアザアは、VERTEXと共に育んできた想いを胸に、さらに大きな舞台へと歩みを進めていく。
四国で生まれた、2組の物語。
それぞれの道を歩みながらも、音楽を通してつながり続ける彼らの未来を、これからも見守っていきたい。
ザアザア:https://xaa-xaa.site
VERTEX:https://vertex-reunion.com

