
秋の訪れを感じる風が吹く、9月20日。
大阪・心斎橋にあるTHE LIVE HOUSE somaで、ヴィジュアル系対バンイベント「往古来今」が開催された。

地下にある会場へ足を踏み入れると、暖色系の照明がフロアを柔らかく照らす。
各バンドのファンたちが行き交い、開演前からすでに楽しげな空気に満ちていた。
トッパーから多くの観客が集う中、VERREのステージが幕を開ける。
入場〜開演
SEと共に、まずはベース・ruxa、ギター・喰、ドラム・soraがステージへ。
お立ち台へ上がる彼らに向かって咲くファンたち。
そして赤く妖しい照明の中、ボーカル・yamaが姿を現す。
「今日、初めての人も居ると思います。
最後まで一緒にぶつかり合いましょう!!」
1曲目|タイトル未定
「声ください!」
フロアへ力強く呼びかけるyama。
「頭振れ!!」
その煽りに応え、激しいヘドバンが巻き起こる。
重厚なサウンドの中で響くのは、少年らしさを残したyamaの柔らかな歌声。
喰はザクザクとした鋭い音を刻む。
身体を揺らしながら、地を這うような低音を響かせるruxa。
そしてsoraは冷静な表情を崩さず、安定したビートで3人を支える。
サビへ入ると、激しさの中に美しさが顔を覗かせる。
一転、2番では妖しげな空気へ。
yamaが切なげな歌声を響かせると、フロアいっぱいに手扇子が広がった。
2曲目|御前アレルギー
イントロからフロアにモッシュが巻き起こり、次いで迫力ある折りたたみヘドバンを見せる観客たち。
哀しみ、そして憎しみをぶつけるようなyamaの表情と、吐息混じりの歌声。
喰は、速弾きを交えた技巧的なプレイを披露。
強弱をつけたsoraのドラム、そして憂いを帯びたruxaのベースが絡み合う。
3曲目|Luminous
オルゴールの音色が会場に響き、始まったのは『Luminous』。
ファンタジックなサウンドが、壮大な情景を描いていく。
「軋んだ月明かり
静寂なぞる夜
壊れてしまった祈りの
欠片拾い集めている」──VERRE『Luminous』より
自然と手拍子が起こり、キャッチーなメロディが光るサビへ。
喰のギターが細かく音を刻みながらうねり、yamaの歌声は力強さを増していく。
「黒い雨は止むことを知らず
孤独な僕励ます様に降り注ぐ」──VERRE『Luminous』より
黒いマントをひらめかせるruxaの姿が、幻想的な楽曲の世界によく映える。
MC
3曲を駆け抜けたところで、yamaがメンバー全員を順に紹介。
「俺たちがVERREです。
まだ始動したてのピチピチです。
もしよければ、温かく受け入れてくれたら嬉しいです!」
初々しい言葉に、フロアから温かな拍手が送られた。
4曲目|Stays
和やかなMCから、心地よいリズムに身体が揺れる次曲へ。
「カラダが壊れるくらい ただ愛してたんだよ
その嘘に気づくほど想っていたよ」──VERRE『Stays』より
soraのシンバルが華やかに鳴り響き、空間を鮮やかに彩る。
「信じて繰り返した答えが
光を奪いもう前が見えない」──VERRE『Stays』より
歌詞にあわせ、目元を覆うような仕草をしながら切なく歌うyama。
光を浴びた喰のギターボディーが青く輝き、ステージ上で存在感を放つ。
「まだまだこの会場、盛り上げて帰りたいと思います!」
yamaの言葉に、フロアは勢いよく拳と声を上げた。
5曲目|Adam
「畳め!!」
折りたたみ、そしてモッシュを巻き起こしながら駆け抜けていく中、soraが精巧なフィルインを叩き込む。
「心臓乱れ弾け跳び
ひらりふわり舞い堕ちる」──VERRE『Adam』より
狂気に満ちた歌詞と共に、ヘヴィなサウンドが炸裂。
「愛してる狂おしい程
拒絶 恐怖 快楽に変えて」──VERRE『Adam』より
拳を高く掲げ、楽しげに飛び跳ねるファンたち。
メンバーもフロアへ視線を送り、観客の表情を確かめながら音を重ねた。
やがてruxaが上手へと足を運び、喰と2人揃って笑顔を見せる。
最後は4人が息を合わせ、勢いよく演奏を締めくくった。
「ありがとうございました! VERREでした!!」
拍手が送られる中、yamaは最後に披露した「Adam」が前日にリリースされたばかりであることを嬉しそうに報告。
「良かったらSNSも見てください!」
大きなメンバーコールに見送られながら、VERREのステージは幕を閉じた。
まとめ
まだ始動して間もない、フレッシュなヴィジュアル系バンドであるVERRE。
この日のステージでは、激しいヘドバンやモッシュを巻き起こす一方で、幻想的な美しさや切なさ、妖しさまで、楽曲ごとに異なる表情を見せた。
そして何より印象に残ったのは、4人それぞれの個性だ。
少年のようなあどけなさを覗かせながらも、時に感情をぶつけ、叙情的な歌声を操るyama。
妖しげな世界観を存分に表現した音作り、そして技巧的なフレーズで魅せる喰。
歌うようなベースラインで、ダークな楽曲の魅力を際立たせるruxa。
そして、正確かつ力強いビートを打ち鳴らし、クールな佇まいでサウンドを支えるsora。
ここから彼らが、どのような音を鳴らし、いかなる世界を作り上げていくのか。
ぜひ音源を聴いてライブに足を運び、目の当たりにしてほしい。
レポート:ヴィジュアル系百科 編集長 太田翔子
Instagram:@verre_official__
